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IRの住民投票に賛成した理由

本日は大阪府議会の臨時議会。
住民団体が大阪府内で法定数以上の署名数を集められ、大阪府に直接請求をされ、カジノを含む統合型リゾート(IR)誘致の是非を問う住民投票条例案が議会に提出されました。

今回、我々は、府民の19万2,773筆もの署名を集められて大阪府の長い歴史の中で初めて住民投票の直接請求がなされたことを重く受け止め、住民投票の実施には賛成しました。
ただし、我々自民党として外国人参政権には明確に反対であり、住民投票を目的とする本条例の趣旨を逸脱しないように、大阪府議会議員選挙や知事選挙など、一般の選挙権を持つ方に投票権を与える内容に修正する条例を提出しました。

結果は、維新はじめ過半数の反対によって否決され、約20万筆もの府民の声が軽んじられ、住民投票が実現しないことは非常に残念です。

直接請求制度は、言うまでもなく、住民自治の原理に基づく直接請求の権利を、住民の基本権として認めている制度であります。間接民主主義を補完するものであり、尊重すべきものであります。
また、今回72の市区町村選挙管理委員会に署名簿が提出され、有効署名数19万2,773筆が集まったということは、大変なことであり、大阪府の長い歴史の中で初めてであります。(請求者の皆さんの切実な陳述もありました)

さらに、私自身も代表民主制のもとで、住民の皆さんの声を聞いた上で、責任を持って2月議会においてIRに賛成の議決をしました。
ただし、議会の議論が府民の皆さんに十分伝わっていないから、今回こうした直接請求があったと考えています。

吉村知事は、住民投票を行うことに意義は見い出せない(から反対)とのことですが、現状、IR=博打というふうに、十分に府民の皆さんに大阪のIRの中身が伝わっていませんので、住民投票を行うことで、統合型リゾートとして、世界最高峰のエンターテイメントであって、大阪の発展につながるIRの姿をしっかり周知できると考えています。

府民の皆さんは投票するにあたって、色々と調べないといけませんし、大阪府としても賛否を判断するために、必要な情報の提供や広報を行う責務が生じますので、間違いなく府民の皆さんの大阪のIRについての認識が深まると思います。

今までの広報のやり方では不十分だからこそ、こういうIRの住民投票の直接請求の運動が起きたと考えています。
都構想の住民投票を二度行われて、大阪の民主主義はレベルアップした、住民投票は究極の民主主義、大阪市民が全国で一番政治や行政に精通したと橋下徹さんもおっしゃっておられました。住民投票を実施することになれば、今まで受け身だった方も、投票しなくてはならないので能動的にIRについて調べられると思います。

また、そもそも住民投票の結果が国のIRの審査に一切影響がないかと言われたらそんなことはありません。住民投票の実施は必須の要件ではありませんが、IRの整備に当たっては、その必要性について地域の理解を得ることは重要だと国から回答を得ていますし、審査委員会が評価を行う際の評価基準にも、地域における十分な合意形成という項目があり、住民投票の結果が評価に影響を与えるものであることは明らかです。

この点から、賛成にしても反対にしても住民投票をやる意義は大いにあります。正々堂々と住民投票を行って、IRに賛成である知事や我々は、賛成運動に全力を尽くして、賛成多数の結果を持って、しっかりと地元でIRの合意形成できていると国に堂々と示せばよいと考えています。

さらに、このような直接請求が出てきているような状況で、到底地域における合意形成がはかられていると両手を上げて言えるような状態ではありません。大阪府議会においては、知事も維新に属しておられ、議会の過半数も維新の皆さんですので、維新の皆さんの思うように進みます。IRについても強引に推し進めようと思えば進めることができます。ただ、そのように強引に進めても、大阪のIRは地域の皆さんの理解を得なくては、結局うまくいかなくなると思います。

今回のIRについては、ここで強引に進めるのではなく住民投票という過程をはさむことで、賛成の方や反対の方ともに府民の納得が得られると思います。IRを成功させるためにも、府民の皆さんにIRへしっかりと納得してもらうために、一度府民の声に耳を傾けるべきでありました。

今回の住民投票は、署名した方の中には、大阪のIRに反対するために住民投票を行いたいという思いの方もいらっしゃると思います。ただ、我が団としてはIRに賛成ですが、住民投票は行うべきと考えています。大阪のIRを成功させるためには、地元の皆さんや府民の皆さんの協力は不可欠です。
今後も円満に、長期的かつ安定的にIR事業を行うためには、多くの方々に納得してもらう必要があります。現状では、府民の皆さんの納得感が足りておらず、反対の方が多くいる状況では、このまま強引にやってもIRは成功しません。住民投票の結果が出れば、賛成の方も、反対の方も納得せざるを得なくなります。

このまま住民投票が行わなければ、今後も、IRが開業する予定の2029年まで同じような住民投票の直接請求が繰り返されるようなことになるかもしれません。

間接民主制のもと、我々住民の代表である議会や知事は、常に住民の民意を反映できているか、驕らずに謙虚でいなくてはならないと思います。
選挙で民意を得たからといって、独善的に大阪府政を進めて良い訳ではありません。

住民投票を正々堂々と行い、IRについて多くの府民の皆さんの納得を得るべきでありますので、IR賛成の方も反対の方も何卒住民投票条例への賛成をしていいただきたかったですが、無念です。
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プロフィール

原田 りょう

Author:原田 りょう
はじめまして、大阪府議会議員の原田りょうです!
HP:http://haradaryo.net/

昭和61年8月23日生まれ
私立智辯学園高等学校 卒業
大阪大学法学部(政治専攻)卒業
自民党政治大学なにわ塾 卒業

被災地支援団体ACTION 前代表
衆議院議員事務所勤務
箕面市議会議員(全国最年少25歳で当選)

自民党大阪府連青年局 青年部長
(一社)箕面青年会議所 理事

平成27年、大阪府議会議員に当選。
最年少府議として、現在全力で活動中!

原田りょうTwitter

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